2005年04月27日

安全性について・・JR脱線事故、BSE問題をとおして考える

死亡事故が発生、
しかも自分の力が及ばない事故に他者が遭遇するのを見聞きすると、
驚きで言葉を失います。
その事故が人工物の電車、飛行機、自動車などの場合は、
「原因はどこにあったのか」と、思います。
自然が発端の火山爆発、地震津波、台風などの場合の事故は、
「ここまでひどい状態を未然に防げなかったのか」と、思います。
薬害とか狂牛病など食を原因とするものは、
人類の進歩と思っていたものからの反乱とも思います。
もっとひどいのが、歩いていて突然、
まったく関係のない第三者から殴打のみならず殺傷されるのですから。
まさに、危険がいっぱいです。

私は、安全であることとは、
危険をどの程度に感知することができるかにあると思います。
危険の感知は想像力の範囲に限られるのではないでしょうか。
とくに、恐怖感の想像力だと思います。
しかし、この想像力は人によって差があるのだと思います。
多くの経験から想像力を広げることができるのだと思います。
まさに経験から学ぶのだと思います。
ただ、個人が経験することには限界があります。
しかも、感覚的な恐怖感は直感的な想像力に止まるのでしょう。
想像力を知識で拡張する。
「知らない」ことを「知る」ことによって、
想像力を拡張し危険の感知を高めることが必要だと思います。
しかし、今の時代を「知る」ことが難しいのと同様に、
「正しく知る」ことはもっと難しいと思います。

JR脱線事故の原因は、これから解明されることでしょう。
防ぐことが難しい事故だったかもしれません。
しかし、JR関係者は安全性に対する考え方が希薄だったと思わざるを得ません。
それはひとつ前の駅でのオーバーランに対する、
当初の虚偽申告は今のJRの体質だと思うからです。
彼ら(運転手と車掌)は「ミスの評価」に恐怖し、
安全性より虚偽を優先させたのです。
「ミスによるマイナス評価」でなく、
「ミスの克服をプラス評価」する体質ではないからだと思うからです。
そうした人と組織であれば、起きなかったと思います。
しかし、JRは、彼らを‘特殊’とすることでしょう。

BSE問題、いわゆる狂牛病問題は、
現行の全頭検査と発症時の対策、原因研究などで安全性は保たれると思っていました。
ところうが、米国産牛肉の輸入再開が問題になると、
生後20ヶ月未満の食用牛には異常プリオンが発症しないから検査の必要はなく、
全頭検査はしないこととなりました。
米国は、さらに30ヶ月以下の牛に拡大し、
実質検査なくして輸出できるように要請しているとのことです。
「正しく知る」ことは、難しい。

月刊誌『選択』4月号http://www.fujisan.co.jp/Product/1281679590/ap-99qq
の「日米牛肉戦争の深刻―抵抗する食品安全委員会―」によると、
食品安全委員会の結論まちとのことですが、
最終的には、米国牛の輸入条件の落としどころを探っている感じです。
大丈夫ですかね。

私は、あまり肉を食しませんが、若い人はよく食べます。
車で走っていても、焼肉店は多いですが、ほんとうに大丈夫なのですかね。

私は、狂牛病の話題のたびに、
数年前の中央公論2001年4月号C・レヴィ=ストロース著
「狂牛病の教訓―人類が抱える肉食という病理」を思い起こします。

その当時の読後の記憶として、肉食は食人習慣の一形態であり
しだいに食習慣が菜食へ変わっていくこと、
狂牛病は牛を大きく育てるため、
餌に肉骨粉という共食いを強いたために発症したものとする内容に、
「共食い」の考え方に関心をもったものでした。
その後、我国にも狂牛病が発症し、この著述を思い起こします。
posted by 友よ!! at 19:55| Comment(1) | TrackBack(3) | 評論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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Posted by at 2006年03月14日 12:00
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